新しい大地に立って、新しい自分を発見する。本当にすばらしいことだと思います。そして外側から日本を眺めてみると祖国のすばらしさに気が付いたりします。私はたまたま和風なものに関して早くに興味を持ち、雑学ばかり増やしてきましたが、こういったマニアックな日本文化の知識が私の英語のつたなさをものすごくフォローしてくれました。
とある年末のパーティで私は家紋のついた黒振袖を着て出席しました。(振袖は日本では独身女性しか着ないのですが、海外なので誰にも叱られないし、何より祖母の着物をみんなに見せたかったのです。)
パーティって、いろんな知らない人たちとお話しなければなりませんし、ましてやそれが英語なので洋装で出席している時は非常に話題に困りました。
それが、どうでしょう。この着物という日本の民族衣装のおかげで3〜4時間のパーティで全く話題に困りませんでした。外国の人もパーティでは、一生懸命話のネタ探しをしているんですね。
「とてもきれいですね。すばらしいわ。KIMONOと言うんですね?」
「ありがとうございます。これは私の祖母が成人式の時に着たものなんです。」
「まあ、おばあさまが!」
「はい、着物は洋服と違ってスタイルの変化がないし、多少の大きさの調整は着付けによって対応できるのですよ。着物はデリケートなものですが、きちんと保管すると何代も着ることができるのです。そして、何より大好きな祖母のものなので着ていて守られているような安心する感じなのです。」
「まあ、なんて優しい文化なのでしょう。(←かなり感動しています。)」
「ここにあるマークは何ですか?(背中や袖にある家紋を指す)」
「それは、私の母方の家紋です。正式な場所に着る着物には必ず付いています。」
「まあ、あなたは家紋をお持ちなんですね。よい家柄なんですね。」
→ここで、日本人はみんな家紋を持っていると言うか言わないかは悩みますね。
そして、結婚すると袖の短いものを着るとか、(袖を振って夫以外の男性を誘惑しないようにです。)、
最近の若い子は成人式に着物の代わりに車をねだるとか、(車1台買える値段の着物がある。)とか、
着物には厳しいルールがたくさんあって、日本では師匠に怒られることを今日私はたくさんしています。とか、お茶の心得がちょっとだけあったので、綺麗な懐紙を見せて、グラスに付いた口紅をふきとる作法を見せたりとか。
これ、ほとんど中学英語でできてしまうんですよ。もちろんそういう日本の文化の話に興味がある人と、全く無い人がいますから相手を選ぶのも大切ですが・・・。
そんなわけで、こんな本もあるととても面白いと思います。
家紋の文化史―図像化された日本文化の粋
アンドレ・マルローの日本
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